今回の記事は『 就活(ES・面接)における嘘 』について持論を語ります。
根が真面目な就活生ほど、就活における“魅せ方”と“嘘”の境目がわからず、損をしています。また誰でも、ライバル就活生が自身の立派なネタを語っているを聞いて不安になったことはあるはずです。そんな方に向けた記事となっています。
結論ファースト
記事の結論をお伝えすると、以下の通り
- 話の捏造はダメ、盛るのはOK
- 嘘を見抜けない人事も無能
- 嘘でも御社が第一志望(群)と言おう
- 自分の気持ちに嘘をつくな
就活(ES・面接)における嘘
0→1と1→3の違いとは?
タイトルの意味がよくわからなかった人もいるかと思います。要はこういうことです。
- バイトリーダーじゃなかったのに「バイトリーダーやってました」と言うのはダメ
- バイトリーダーをしてて「売上を20%上げました(本当は5%くらい?。実はたまたま上がった?)」と言うのはOK
もっと簡単に言うと、「ゼロから捏造はダメ。元ネタがあるなら話を盛っても良い」ということです。他にも
- 因果関係は後付けで良い
- 都合悪いことは黙っててもいい
というアドバイスを贈ります。
具体例
よくあるリーダーシップのエピソードを例にしましょう。「チームにこんな問題があって、私は○○が原因と考え、リーダーとして◇◇した結果、××という成果が出ました」という典型パターンで解説します。
××という成果が例えば「大会で○位」「論文が雑誌掲載」みたいな定量的に測れたり、裏付けも取れるようなものなら嘘はつけません。しかし、「バイトの売上」、「チームのパフォーマンス向上」、「家庭教師をしてる生徒の成績アップ」みたいな裏付けの取りようがないものなら、多少の“盛り”は可能だし全く悪いことではありません。
さらに、実際のところ原因はよくわかんなかったけど、思い付きでやってみたことが上手くいったという例もあるかと思います。これも、「原因を考えた結果、○○だと結論付け、◇◇をした」と言ってしまえばよいです。
後から筋が通るように整理してしまって全く問題ありません。他にも、本当はグダグダ揉めてただけでも、「△△という案も出たが、こういう理由で反対した」と言い切ってしまえばよいです。これが“因果関係の後付け”、“都合悪いことの無視”の例です。
そもそも、普通の大学生がやってきたことが、最初からドキュメンタリーのように綺麗な起承転結になっている訳がありません。グダグダ迷走したり、考えが甘かったけど偶然上手くいったなんてことの方が普通です。それを整理したり、改めてどうすべきだったか考えるのが自己分析です。
嘘を見抜けない面接官は無能。就活生は開き直ろう
上記の例のような調子いいことを喋る就活生に鋭く質問し、その学生のポテンシャルを測るのが日本の新卒採用における面接官の仕事です。
新卒採用で採った学生には、入社後あらゆることをやらせるのであって、特定の専門性を期待してはいけません。「君は店長として赤字店を黒字化させたのだね?是非我が社でも同じことをやって欲しい」なんて採用の仕方しないでしょう?
面接でエピソードを聞き、深堀する中で、就活生の汎用的ポテンシャル・地頭などを見るのが人事の仕事です。エピソードを盛ってると思うなら
- あなたの取り組みが与えた影響は他に何があるの?
- 今もう一度同じ状況になったらどうする?
- あなただからこそ出来たと思うことはある?
などなど深堀すればいいだけです。限られた面接の時間の中で、「おっ、こいつは入社後いい感じに活躍しそう」と思える学生を見抜くのがプロフェッショナルとして人事に求められている仕事です。
就活生は自分のエピソードから話せるネタを見つけ出し、極限まで論理武装しましょう。自分で話を整理するのはもちろん、後から勉強した内容を付け足してもいいです。例えば、今からリーダー論の本を読み、自分の体験で学んだこととミックスさせてもいいです。
面接官に魅せ方の工夫も必要
また、”魅せ方の工夫”も重要です。このツイートが非常に参考になります。
言葉から受け取る印象なんて、所詮はこんなものです。この記事で伝えたい“魅せ方”のイメージがつかめてもらえたでしょうか。
実際にやってもいないことを「やりました」と言うのはダメですが(別に好きにしたらいいけど、どうせ面接官に丸裸にされてボロが出る)、タネさえあれば、エピソードの整理・考えたことの後付け・ポジティブに聞こえるように編集することは可能ですし、悪い事ではありません。
それに、そこまでしっかり過去を振り返り、追加で勉強もすれば、その過程で随分成長しているはずです。過去の経験を活かして成長したことを立派に披露して何が悪いのでしょう。
学生は人生のうち1年弱しか就活をしない。人事は毎年面接を何回もしている。なのに就活生が下手に出る必要などありません。学生の嘘やポテンシャルを見抜けない人事は無能だと開き直りましょう。
企業側も自社PRで”魅せ方”の工夫をしているので、お互い様という考えもありますね。
嘘でも「御社が第一志望(群)」と言おう
内定をゲットするという点では、「御社が第一志望(群)」と言うべきです。あえて正直に「第三志望です」とか「A社と迷っています」なんて言ってもメリットはありません。内定をゲットするためには、嘘も方便です。
その背景として、企業同士は学生の奪い合いをしており、切羽詰まった闘いをしています。特にちゃんと解禁日から面接を始める企業だと、1週間くらいで採用にカタをつける必要があります。
それに、内定を出し過ぎてもダメだし、辞退者が多すぎてもダメです。つまり、「A君の方が優秀だから先に内定を出そう。ダメならB君を呼ぼう」なんて悠長なこと言ってたら、とっくにB君は他社に取られてたとなりかねなません。
だからといって、とりあえず両方に内定を出す訳にもいかないので、「内定を出したらうちに来てくれますか?」と企業は面接で志望度をしっかり聞いてきます。
そりゃオワハラをしてくる企業もあるでしょう。名だたる大手企業でさえもキツイ口調で「君、第一志望って言ってたよね?」くらいのことを言ってきた実例は多くあります。
しかし、「第一志望です」と言わないことには始まらりません。圧倒的優秀な学生ならまだしも、普通の就活生なら“志望度”も“能力”と並ぶ立派な評価項目です。
この現実を直視し、
- 基本的に全企業に第一志望(群)と言え
- 志望度・選考時期・内定可能性という3つの側面からエントリーポートフォリオを作れ
というのが管理人のアドバイスです。後者に関しては今後、解説する記事を出すつもりです。とりあえず現時点では、このことを頭に入れておいて欲しいです。
自分の気持ちに嘘をつくのはダメ、ゼッタイ
ここまで、“魅せ方”だの“第一志望と言え”だの言ってきましたが、こういう事ばかり考えていると自分の本当の気持ちがわからなくなります。就活に対する悪いイメージの原因の1つです。
本当の自分は大したことないのに、調子良いことばかり言っててギャップに悩むとか、焦って内定が欲しいあまりに、行きたくない会社でも自分を騙して第一志望と思い込んでしまうとか、その気持ちわかります。
ただ、結局のところ身もふたもない言い方ですが、「就活強者になれ」が管理人のアドバイスです。「彼女いない歴=年齢」の大学4年生(理系)とか、賞味期限ギリギリ婚期逃しかけOLとか、焦ってる弱者ほど悪い結果になってさらに焦るというデフレスパイラルに陥るのはわかるでしょう?
本選考の時期にモヤモヤ迷ってたり、あたふた焦ってる場合ではありません。それに、「行ってもいいかな」と思える企業の内定を確保できたらグンと気持ちが楽になります。だから今すぐ、早めに就活を進めましょう。
まだこの時期なら心理的余裕はある。時間もある。自分に嘘をつかず、落ち着いて自己分析や企業探しを出来るはずです。
まとめ
『 就活(ES・面接)における嘘 』に関してまとめました。
- 話の捏造はダメ、盛るのはOK
- 嘘を見抜けない人事も悪い
- 嘘でも御社が第一志望(群)と言おう
- 自分の気持ちに嘘をつくな
話を後から整理していいし、多少盛ってもいいし、都合の悪いことは黙っていてもいいし、同じことを言う場合でも“魅せ方”で印象は変わります。
真面目な就活生ほど、”嘘”と”本当”の狭間で葛藤しているかと思いますが、”魅せ方”も社会人の1つの能力(実際、企画・営業は自社商品・サービスの魅せ方をめちゃくちゃ考える)かと思いますので、就職活動を通して、ぜひ学んでください。