「内定者のES」は、受験でいう過去問題、株式投資家でいう四季報にあたります。というのは言い過ぎですが、読み込むことで参考になることが多いのは事実です。
今回は『 就活サイトで他人のESを参考にする際のポイント』を解説します。
他人のESを参考にするメリット
他人のエントリーシート(以下、ES)を参考にするメリットは、模範解答・相場がわかることです。大学受験の国語では、東大や京大のような記述問題でも厳密な採点基準と模範解答が存在します。しかし就活のESにそんなものはありません。
おまけにESで要求される書き方はビジネス用のロジカルライティングであって、高校までに習ってきた作文の書き方とは異なります。したがって、何も意識せずに本能のままにESを書いた場合、その人のセンスが如実に現れます。
塾のバイトで家庭向けの報告書を書いてきたとか、大学で頻繁にレポートを書いてきた人は問題ないかと思いますが、そういった経験の無い人は自身のセンスがESの出来栄えに直結してしまいます。
ESでよく落ちている人は、ESで押さえるべきポイントを守れていないか、最悪の場合やってはいけないタブーを犯している可能性が高いです。一度高評価を得ている他人のESを見て、自分のESとどう違うのかを考えましょう。
内定者のES公開『 Unistyle 』の紹介
内定者のESを公開している就活サイトはいくつかありますが、管理人は『 Unistyle 』が一番だと思います。理由は以下の2つ。
- ESにA~Cの評価付き
- 掲載量が圧倒的に多い
ダメなESを誤って真似してしまったら悲惨です。※ダメな例として紹介されているものを反面教師にするのはあり。大抵の就活サイトはただESを公開しているだけですし、謝礼目当てに落ちたESでも投稿してる元就活生がいない保証はありません。この点、Unistyleなら各ESにA・B・Cと評価が付いているので安心です。
また、Unistyleは「大手企業の内定者のエントリーシートが24,308枚見放題(2020/11/08時点)」です。この数は他の就活サイトと比較しても圧倒的です。
「ONE CAREER」や「外資就活ドットコム」もESを公開していますが、超大手・人気企業しか募集していません。一方、Unistyleはあらゆる企業のESを募集しており、蓄積された情報量は群を抜いています。
Unistyleについて「あそこって有料なんでしょ?」と勘違いしてる人は多いのではないでしょうか?実は無料で見れるようになりました。だから会員登録を見送っていた人は是非この機会に登録することをおすすめします。
[ES公開ページ]
UnistyleはもちろんESだけでなく選考体験記もあらゆる企業のものを掲載していますし、コラムや企業研究も詳しいです。したがって忘れぬうちに登録しておくべきです。
[管理人が面白いと思った記事の例]
- 就職活動を左右する自己評価の高さ
- 出世したけりゃ土日は勉強!死ぬ程勉強する銀行員の実態
- 非・体育会系学生に送る、理系のガリ勉就活生が意識した「体育会系との差別化」
ESを参考にする際の大原則
さて、いよいよ本題に入りますが、他人のESを参考にする際は以下の点を厳守しましょう。
- コピペはダメ、ゼッタイにダメ
- 目的意識なしに見るな
- 無駄に焦るな
毎年ESをネットからそのままコピペする奴が一定数いますが、そんな奴に内定を出す企業はありません(あったとしてもロクな会社じゃない)。
次に、目的意識なしに他人のESを眺めても時間のムダです。別に読んでるうちに自然といいESが書けるようになったりしません。
最後に、「体育会系の部活において廃部の危機から優勝に導いた」とか「単身海外インターンに参加して、現地人とコミュニケーションを取って云々」なんてESを真に受けてはいけません。「みんな凄い経験してるのに自分はショボすぎる」と無駄に焦る必要はありません。話を再構成しているか、場合によっては、嘘も交えています。
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ESも面接もマウンティング大会ではありません。重要なのは的確に自分のポテンシャルを示すこと。エピソードはその手段に過ぎず、目的ではなありません。
他人のESを参考にするポイント
- ポイント①相場をつかめ
- ポイント②自分が面接官になったつもりでツッコミを考えろ
- ポイント③魅せ方の工夫を真似しよう
ポイント① 相場をつかめ
冒頭で書いたように、ESにはESの書き方の流儀が存在します。ESを書く際に重要なポイントの解説はすでに過去の記事で何度か書いたので、そちらを参考にしながら先輩たちが実際にどのようにESを書いてきたのか考えましょう。
次に、平凡なエピソードだが上手く書けており高評価となっているESを探しましょう。管理人は以前に自分のESを晒して解説しましたが、あんな感じの平凡なエピソードでも落ちたことはほとんど無いし、無駄に焦らぬように相場感をつかんでほしいです。
最後に、某有名企業のインターンの「どこでもドアをいくらで売るか」とか「タダで手に入る物で出来るビジネスを考えろ」みたいな奇抜なESの場合、どんなものを書けばいいのか全くわからない人もいるでしょう。そんな時は他人のESを見て「こんな感じで書けば良いのね・・」という相場感を知ることが役に立ちます。
ポイント② 自分が面接官になったつもりでツッコミを考えろ
基本的に面接官は事前にESを読んで質問を準備しています。
したがって、自分も他人の初見ESから質問を考えてみることで面接官の気持ちに近づけます。自己分析する際には色々ツッコミを考えてきたでしょうが、他人のESにツッコミを考えることで違った視点が持てます。
特に矛盾や非論理的なポイントを見つけてツッコミを思い付いた場合、そのESの書き方は悪い例で、反面教師となります。自分のESでは改善策を考えて対応しましょう。
ポイント③ 魅せ方の工夫を真似しよう
魅せ方についてはかつてツイッターで流れてきて印象に残っている投稿を紹介しましょう。
「女の子紹介してあげる」と言われたらワクワクするけど、「女の子紹介させてくれ」と言われたらどんなブスが出てくるのか不安になる。提案する側は下手に出てはいけない。
確かにそうだと思います。何千通とESを送りつけられる人事が、全てしっかり読んでくれているとは限りません。合格ギリギリラインの就活生は”微妙な印象の差”で切られる恐れがあります。したがって、これまでESで落ちることが多かった就活生はこういった日本語の細かな点も研究するべきです。
まとめ
今回は『 就活サイトで他人のESを参考にする際のポイント』を解説しました。
大正義の強豪体育会系、帰国子女、高学歴といった人をはじめ、ESでほとんど落ちたことがない就活生もいると思います。全員が他人のESを参考にするべきとは思いません。
しかし、ESで悉く落ちまくっている就活生、自分ひとりで正解に辿り着けなさそうにない就活生の場合は非常に役に立ちます。自身のESに限界を感じている人は今回紹介したポイントを参考に、目的意識を持ち、他人のESを研究しましょう。
また、冒頭で紹介したUnistyleはESを参考にする以外にも役に立つサービスですので、ぜひ活用しましょう。